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Scarlett 〜スカーレット〜
最後っていうから買ってみようかな、みたいな。
特に目的も無く日常を生きる普通の学生。
世界を股にかけ非日常を生きる諜報員。
二人の日常と非日常の境を軸に、
知られざる世界を描くちょっぴり渋めのネゴシエーター物語。
テンポ良い娯楽作品を目指したという本作ですが、
その宣言通りに物語のテンポは凄まじく良かったです。
導入部こそ展開が早すぎて置いてけぼりを喰らったような感はありましたが、
設定が馴染んでからはひたすら先が気になるストーリー展開。
チャプター毎に区切られている本作、
1チャプター自体は数分〜数十分程度で読み終わりますが、
毎チャプターの最後に必ず『次への引き』を残しているのは流石でありました。
間違いなく意図的な引きを生み出しているこの構成、
思わず【続きを読む】ボタンをクリックする手にも力が入ります。
とにかく早く続きが読みたくなる展開は素晴らしいの一言でした。
テキスト面もテンポアップを図った為か、かなりシェイプアップされている印象。
いつぞやの作品で思ったダラダラ感は微塵も感じられませんでした。
好みは別れそうですが、ひたすら淡々と的確に描写してくれるテキストは私的には好印象。
十二分に渋さを醸し出していると思います。
但しテンポアップの弊害か、話の長さとしては短め。
ボリュームが少なく感じられるかもしれませんが、私的には歓迎。
プレイしていた時間の内、面白いと思っていた時間の比率では
かなり高ランクに位置する作品でした。
無駄にダラダラ続くよりはこっちの方が好み。
20時間やって10時間面白い作品と11時間やって10時間面白い作品では、
当たり前ですが後者の方が好きでしてよ。
最終的には物語自体も程よくまとまっている為、
読み足りないと感じる事はあっても納得がいかないという事は無いんじゃないでしょうか。
ボリュームを求めるので無いのならばかなりオススメです。
作品冒頭からベレッタの説明とかありますが、
シナリオの傾向的には重火器乱射の方向では無く、交渉術を駆使した頭脳戦がメイン。
この辺も渋さの所以なのか、やや地味目とも受け取れるシナリオですが、
そうとは感じないくらいにテンポが良く、かつ多彩な展開です。
あまり他のゲームでは見ないシナリオでしたが、
専門知識を必要とするワケでもないのでそれ程人を選ぶことはない思います。
程よく笑いアリ、泣きアリ、切なさアリで、極端に重い事も無く、
それらの様々な要素を内包したシナリオはまさにエンタテイメント。
メーカーが目指した着地点を見事に達成していると思いました。
また、最終作とあってかオマケのボリュームもかなり多め。
この辺は正直ねこねこファンでないと楽しめないかもしれませんが、
本編でも十分面白かったのでヨシとします。
過去のねこねこ作品をやった事がある人なら純粋にプラス評価ということで。
そんな本作のオススメ層。
・萌え萌え言ってる学園モノに飽き気味、渋い話が読みたい
・時間が無いけど面白い話が読みたい
・ありがとう、ねこねこソフト
この辺りの人にオススメです。
これがねこねこソフトの最終作という事で、
何作かやっていながらも正直あんまり興味ありませんでしたが
それなりに感慨深いモノが芽生えました。
無論、過去作品をやってない人にもオススメです。
エロを入れるのが難しそうなストーリーですが、ワリと自然に入っていたような気がします。
物語を妨げない程度には自然。かも。
各キャラの尺は短めでシーンもそれぞれ1回ずつ。
これまたあんまりエロを求めてる人も居ないかもしれませんが、薄め。
但しオマケの方でねこねこ作品のキャラがエロエロな事をやってくれているので、
全体として考えたら並程度だと思います。
スカーレットキャラのエロシーンはあんまりありませんが、
チクショウ、金髪娘のエロシーンがもっと見てえよう。（←エロを求めてる人の例）
軽く選択肢が入りつつ、時折主人公視点を選択するザッピング風システム。
ですが、結局どちらの視点でも見ることになるのであんまり意味は無かったかも。
他は特にトラブルも無く安定しつつ、世界観にあったウィンドウ周りで良い感じ。
半分ネタと化している事典はどうかと思ったりもしましたが、
気になる単語を調べられるのは親切で良かったです。
渋さを目指している為か、
それ単体で涙腺とかをガチガチに攻めてくる音楽はありませんでしたが音楽面でも普通以上。
切なさてんこ盛り。
あとはやっぱオマケですかね。かなりのボリュームがあるのでファンの方は是非。
評価の点数は過去作を考慮せずの点数です。
思い入れが深い人はプラス評価で考えてやってくださいな。
| 総合 |
80
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| シナリオ |
80
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| 音楽 |
70 |
| 萌え |
20 |
| 泣き |
60 |
| エロ |
1 |
萌えキャラ：金髪（いっぱい居るじゃん…）
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