やった日 04.7/9
絶頂

家族計画 〜絆箱〜



試合前のコメント
 今でもベストゲームの1つに数えられる事の多い程評価の高いこのゲーム。

 「感動する」「泣ける」などと言った感想が多く寄せられている中、
私は思わず先走ってDVDドライブが無いのにDVD-ROMのこのゲームを買ってしまった。

 泣いた。咽び泣いた。
よくわからずにとりあえず大きいのを買ってしまった自分の知識の無さと、
評価の高い作品をプレイ出来ない悲しみで泣き喚いた。
新しいPCを買うまでおよそ1年、私は待ちに待った。一時も忘れることは無かった。
(一部誇張しております)

 その過程で、クロスチャンネルと出会う。
その衝撃的なシナリオは私の胸にまだデビュー間もない新進気鋭のライター、
田中ロミオの名前を刻み込んだ。

 ある時、この新人ライター田中ロミオ氏と、
今までに「加奈」や「星ぷら」と言った名作を手がけたライター山田一氏が
同一人物では無いかという噂が上る。D.O.専属であった山田氏がフリーになった際、
大人の事情で「山田一」という名前が使えないのではという噂だ。
現在も確定ソースは出ていないその噂はしかし、信憑性の高いものとして伝えられた。

 そして家族計画のライターは、山田一氏。

 既に田中ロミオにメロメロな私、その田中氏と天才と称される山田氏が同一人物、
家族計画の口コミ評価の異常な高さ、1年間の放置プレイ、家族モノには一際弱い私。

 舞台は、今、整った。



ストーリー概要
 色々とスネに傷のある赤の他人同士が相互扶助を目的に家族という形態を成し、
局面の打開に当たる計画・家族計画。
そんな中で他人ゆえ衝突したり、
時には理解しあったりしながら各人が本当の家族というモノを見いだしていく。

 はっきり言ってずるい。設定だけで泣きそうだ。とにかくこれは狡い。
何て魅力的な設定なんだろうか。泣いた。始まる前から泣いてみた。



シナリオの感想とか
 泣きました。

 今までも確かに泣きゲーという物をやってはガチ泣いた。
しかし、この作品は泣きのベクトルが違う。

 泣きゲーの大半は、主人公の恋人が突然何か不治の病とかでDEADし、
感情移入したプレイヤーを絶望の淵に突き落として涙を誘う物である。
持ち上げて落とす。でまた持ち上げる。(何か奇跡で復活)
お涙頂戴の完成である。

 しかし、この作品は最初は悲しい程何も無い。持ち上げる物が無い。
作るのだ。家族の絆ってやつを。何も無い場所から、1から作り上げるのだ。
そしてそれが作りあがった時、何かを無くしたそれとは違う、心温まる涙が流れることであろう。

 あろう。あろう。
…そう、実は私は「期待した程には」泣けなかった。
確かに「ガチ泣き」はした。存分にハートフルした。
だが、滂沱と、滝のように流す程には至らなかった。
単純に期待が高すぎたのかもしれない。

 それはエロゲという形式であるから、かもしれない。
このゲームは家族といった便宜上の役割を持つ5人の攻略対象と仲を深めるゲームだ。
んで、最終的には攻略対象キャラと良い感じになって物語は幕を閉じる。全く問題は無い。
これこそが恋愛シミュレーションゲームってやつだからだ。
これはこれで提示された回答なのだが、それがどうも腑に落ちなかった。

 途中から私の中で、攻略対象キャラは既に「春花」や「末莉」といった名前では無く、
「母親」や「次女」「三女」といった家族そのものでしか見られなくなってしまったからだ。

 「家族計画」のテキストにはそれ程のパワーがあった。
見知らぬ他人さえも、まるで本当の肉親と思わせるような。
だからこそ、この家族の、高屋敷家の行く末が見たかった。
一般的な恋愛シミュレーションゲーム的な終幕は望んでいなかったのだ。

 ルートによってはそういう終幕に近い物もあるし、
恋愛物として見ても他を圧倒的に凌駕するレベルではある。
そしてその後の高屋敷家もちゃんとフォローされている。
むしろ彼女も居ないのに結婚したくなったくらいの出来だ。

 けれど私は、家族大団円エンドが見たかった。
家族の絆、その答えを見たかった。
しかしそれならエロゲなんかやるな、という話ではある。
オナニーツールに誰もそんなことは望んでいないからだ。難しい話だ。



その他・システムとか 
 選択肢方式の基本的なAVG形式。
他と違う点は、家族全員の好感度がある程度必要なこと。
誰かを蔑ろにしたら容赦なくバッドエンドを迎えます。。
基本的ながらも、シナリオに密接に関わる選択肢の意味は面白いです。

 絆箱版はボイス付きとなってます。単純に付いてた方が良いかと思います。
でも付属品のマグカップとかは使い所が不明です。飲むか。茶でも。

 冒頭でDVDドライブが無いのに買っちゃった、とか書いてますが、
後で考えてみれば良い選択でした。買った時期はまだプレミアもついてなかったし。
再販でプレミアなんて消えた臭いけどね。(しかし再販版がプレミア化するアホな現象が)

 で、肝心の山田=田中?ですが、普通に同一人物かと思いました。
やはり私にベストマッチするセンスです。独特のセリフ回しと造語が良い感じです。
とは言ってもやはり正式に発表されたわけでは無いですが。秘密秘密。大人の秘密。

 そんな山田一=田中ロミオ?をこれからもよろしくお願いします(強引な信者オチ)



評価 
総合
95
シナリオ
95
音楽 75
萌え 75
泣き
95
エロ 0

最萌えキャラ:四女

半年経ても覚えてる度:98%
プレステ版とかもやってるしね…

 


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